使える制度チェック
奨学金の返還がきついとき、まず使うべきなのは日本学生支援機構の制度です。無料で、借り換えも債務整理も必要ありません。減額返還は月々の額を最大4分の1まで減らせ、返還期限猶予は返還そのものを先送りできます。
ただし2つは収入基準が違い、使えなくなる条件も違います。減額返還は年収400万円以下、猶予は年収300万円以下。減額返還は延滞していると願い出できませんが、猶予はできます。ここを取り違えると、使えるはずの制度を逃します。
いまの状況を入れる
機構が公表している収入基準にそのまま当てはめます。判定に使った数字はすべて画面に出すので、ご自身で確かめられます。
願い出できる制度
減額返還
収入基準を満たしています。月々の返還額を2分の1・3分の1・4分の1・3分の2のいずれかに減らせます。
- 年間収入金額 3,000,000円
- 被扶養者の控除なし
- 基準額 4,000,000円以下
返還期限猶予(一般猶予)
「経済困難」の収入基準を満たしています。返還そのものを先送りできます。
- 年間収入金額 3,000,000円
- 被扶養者の控除なし
- 基準額 3,000,000円以下
所得連動返還方式への変更
この方式は、2017(平成29)年4月以降に採用された第一種奨学金だけが選べます。
- 第二種奨学金と、2017年3月以前に採用された第一種は対象外です
収入が基準を超えていても猶予できる場合
返還期限猶予は、収入以外の事由でも願い出できます。とくに右側の6つは通算の制限がありません。
- 経済困難
- 失業中
- 新卒等
- 特別研究員
- 外国で研究中
- 海外居住
- 今年海外から帰国
- 傷病
- 災害
- 生活保護受給中
- 産前産後・育児休業
- 大学校在学
- 海外派遣
減額返還の通算上限は180か月(15年)、返還期限猶予(一般猶予)は120か月(10年)です。どちらも1回の願い出は12か月までで、期間が終わる前に改めて願い出ることで延長できます。
費用をかけずに相談できる窓口
国・自治体・公益財団法人が運営している窓口です。相談は無料で、どれも借入先には連絡が行きません。有料のサービスを検討する前に、まずここで話を聞いてもらうことができます。
- 奨学金相談センター独立行政法人 日本学生支援機構0570-666-3019時〜20時(土日祝日・年末年始を除く)
- 法テラス・サポートダイヤル日本司法支援センター(法テラス)0570-078374平日 9時〜21時 / 土曜 9時〜17時
- 多重債務ほっとライン公益財団法人 日本クレジットカウンセリング協会
このほかに金融庁の相談窓口一覧などがあります。
制度を使っても、返す総額は減りません
減額返還も返還期限猶予も、返還予定総額が減る制度ではありません。期間が後ろに延びるだけです。ただし増えもしません。機構は、減額返還について「第二種奨学金であっても、返還期間が延長されることで利息が増えることはない」と説明しています。
返す額そのものを減らしたい場合は、自治体の返還支援・企業の代理返還・大学院の業績優秀者免除という別の道があります。どれも公的な制度です。
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